大規模修繕工事って何をするの? ~修繕と改修の違い~
皆様こんにちは。
弊社のブログをご覧いただきありがとうございます。
本日は、皆さまが疑問に思っている事を分かりやすくお伝えしていこうと思います。
大規模修繕工事ってそもそもどんな工事?
大規模修繕工事とは、年数の経過によって起こる建物の劣化を防ぐことを目的にして行われる工事です。
マンションは建築基準法に基づいて建築されているので、基本的に最低限の耐震性や防水性は担保されています。しかし、どれだけ優れた建築資材を使っている建物であっても、年数の経過とともに経年変化が進むことは防げません!
分譲マンションの場合は、一般的に管理組合が修繕計画を主導していますが、そのなかでも足場を掛けるような特に大掛かりな工事を大規模修繕工事と呼びます。
たとえば、防水工事や外壁補修、シーリング工事、鉄部の塗装工事、給排水管工事などを実施します。対象となるのは主に共用部分ですが、大規模修繕工事は工期が長くなる事もあり、費用も高額になるため計画性をもって行うことが重要です。
「修繕」と「改修」の違い
「修繕」や「改修」といったワードを目にした事はありませんか?
建物を直すという意味では「修繕」も「改修」も同じですが、どういう違いがあるのでしょうか。
まず「修繕」とは基本的に「建築当時の水準まで機能・性能を回復させる」ことを目的とした工事です。傷んでいる箇所や不具合が発生している箇所について、修理や部材の取り替えなどを行い、問題なく使用できる状態にまで性能を回復させます。マンションの場合、日々の使用の中で発生した不具合を直すための小規模な修繕工事があります。また、これとは別に、十数年に一度、建物全体の維持管理を目的とした大掛かりな計画修繕が実施されます。これを大規模修繕工事と呼びます。
なので、オーナー様がそろそろ外壁の汚れが目立ってきたな。鉄部にサビがひどくなってきたな。と思ったときは、大規模修繕工事の時期だな!と思って頂ければ間違いありません。
一方で、「改修」は、機能の維持や回復に留まらず、建物全体の機能・性能面をさらに良くし、住みよいマンションにしていくことを目的とする工事です。
建設時から年月が経つと、住まいを取り巻く環境や私たちの暮らし方も少しずつ変わっていきます。また、設備や材料の進歩により建物の性能や居住性も大きく向上していきます。しかし、修繕だけではマンションを維持するための性能回復しか実現することはできませんので、改修工事では修繕による機能回復に加え、設備や性能をグレードアップし、現在の水準に見合うようにマンションを進化させます。暮らしやすさを実現するとともに、資産価値の維持向上にもつながります。