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マンションの大規模修繕、周期は10年・12年・15年、どれが最適?

大規模修繕の豆知識 2023.04.23 (Sun) 更新
問題なくマンションを維持・運営していくためには、周期的な大規模修繕工事が欠かせません。
そうはいっても、周期の目安として10年・12年・15年と様々な情報が出回っているため、どの期間が最適なのか分からない方も多いと思います。
 
そこで今回は、マンションの大規模修繕を行うのに最適な周期について解説します。
ベストな周期を把握して、トラブルなく、また余計な出費もせずに修繕できる状態を整えましょう。

□マンションの大規模修繕とは?

 
マンションの大規模修繕工事とは、時間の経過とともに、建物が劣化していくことを防止するために行われる工事です。
マンションは建築基準法に従って建築されているので、建築時の段階ではしっかりとした耐震性や防水性が備わっています。
 
しかし、どれだけ腕の良い職人が建築していたり、機能性の高い建築材を使用していたりする建物であっても、時間の経過とともに経年変化は進行してしまうものです。
そのような経年劣化により、甚大な被害を起こさないためにも、周期的に大規模修繕を行う必要があります。
 
分譲マンションにおいては、管理組合が一般的に修繕を主導していますが、その中でも足場が必要になるような特に大きい工事のことを「大規模修繕工事」と呼んでいます。
たとえば、外壁の補修や防水工事、鉄部の塗装工事や給排水管工事が実施されています。
基本的には共用部分を対象に修繕を行う工事ですが、大規模修繕では工期が長く、高額な費用も必要になるため、前もって計画を立てて行うことが大切です。
 

□10年・12年・15年?マンションの大規模修繕に最適な周期とは?

 
ここからは、マンションの大規模修繕を実施するのに最適な周期についてお伝えします。
 
一般的な分譲マンションでは、「12年」を周期に大規模修繕を行うように計画されています。
大規模修繕が12年を目安に行われる理由の1つが、建築基準法です。
 
建築基準法の取り決めによって、築10年経過後から築13年までの間に、外壁の全面打診調査とその報告を行うことが義務付けられています。
全面打診調査とは、タイルやモルタルの浮き具合をチェックする調査で、基本的には足場を設置する必要があります。
そこで、足場の設置・解体にかかる費用を抑えるために、全面打診調査と同時に大規模修繕も行われているのが現状です。
 
ただし、12年が経ったら必ず修繕工事を行わなければいけないわけではありません。
大規模修繕のみで考えれば、築12年から18年を目安に修繕を実施するよう求められているので、15年や18年を周期に行うことも可能です。
 
そうはいっても、築年数が経てば経つほど建物の経年劣化も進行してしまい、修繕にかかる費用も膨らんでしまうかもしれません。
そのため、できれば足場のコストを削減できる12年を目安に、大規模修繕を実施するのが望ましいでしょう。

□まとめ

 
マンションの居住者が安心して生活を営めるためにも、大規模修繕工事を周期的に行わなければいけません。
必ず従わなければいけない工期は決められていませんが、おおよそ12年、最長でも15年を目安に修繕を実施するべきだと頭に入れておいてください。