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マンションの大規模修繕の際の一時金徴収はトラブルの元?費用不足の対策をご紹介!

大規模修繕の豆知識 2023.05.17 (Wed) 更新
マンションの大規模修繕には多額の費用が必要になるため、手元にある修繕費用だけでは予算を確保できない可能性があります。
今回は、修繕費用が不足している場合に備えて、費用不足の対策法についてお伝えします。
また、費用不足対策の代表的な方法として「一時金の徴収」がありますが、こちらには思いがけないリスクが潜んでいます。
そのため、予算不足で思いがけないトラブルに陥らないためにも、一時金徴収の概要について知っておく必要があるので、是非当記事を参考にしてください。

□マンション大規模修繕での修繕積立一時金とは?

 
「修繕積立一時金」とは、手元に積み立てておいたマンション維持費で修繕費をまかないきれない場合に、臨時で集める修繕費のことです。
 
当然ながら、手元にある維持・管理費で大規模修繕の費用をすべて支払えるのであれば、修繕積立一時金を集める必要はありません。
そうはいっても、大規模修繕には想像以上の予算が必要になり、それ以外にも資材の高騰や思いがけない箇所の修繕のために、手元にある金額だけでは修繕費をまかないきれないケースが多いのも事実です。
 
修繕積立一時金を徴収することで、大規模修繕の費用を用意できますが、一時金を集めることにはリスクも潜んでいます。
気を付けなければいけないリスクとしては、次の2つが挙げられます。
 

*全住民から集金できないリスク

 
一時金を集めるにあたって最も懸念されるリスクは、住民全員から一時金を集められないことです。
毎月の支払いが義務付けられている管理費や修繕積立金でさえ滞納している住民がいる場合、思いがけない出費である一時金の徴収は難しいといえるでしょう。
 

*工事費用を集めきれないリスク

 
修繕積立一時金を予定通りに集められないと、最終的に修繕費用を支払えなくなってしまいます。
予算が十分でないと、希望通りの修繕内容を実施できず、住民からの不満も募らせる結果になってしまいます。
 

□費用不足の際の対策

 
マンションの大規模修繕で費用が足りない場合は、次の3つの方法を試してみましょう。
 
1.一時金を徴収する
先程お伝えした修繕積立一時金を徴収することで、手早く不足金を用意できます。
ただし、上記したようなリスクも考えられるので、それらも踏まえたうえで一時金を集めなければいけません。
そのため、大規模修繕費用が足りないと気付いた段階で、できるだけ早めに一時金の徴収を検討してください。
 
2.不足額を借り入れる
不足金を金融機関から借り入れることで、一時金の徴収よりも確実に費用を確保できます。
ただし、借り入れる以上は当然金利が発生します。
返済のために、修繕積立金の増額がマストになってしまう可能性があることは頭に入れておきましょう。
 
3.修繕積立金を値上げする
一時金を新たに課すことが難しかったり、金利を懸念されていたりする場合は、毎月の修繕積立金を値上げすることも検討してみましょう。
一時金に比べて、1回の負担額を小さくできる点がメリットです。
ただし、不足金を補うためにはある程度の期間が必要になるので、工事が差し迫っていないマンションに限られるでしょう。

□まとめ

 
マンションの大規模修繕は多額の費用が必要になるので、今までに積み上げてきた修繕積立金だけではすべてを賄いきれないことがあります。
その場合には、一時金の徴収や借り入れ、積立金の増額などの方法を活用して、上手く不足金を補充してください。